佐伯は大分の南端にある港町で、別府から海岸沿いに特急で1時間ほど。この町でいちばん多くの賞を持つ店は、牛を焼いています。駅から4分の焼肉井とうは、2023年から2026年まで毎年食べログアワードのBronzeを受け、2022年から2025年まで「焼肉 WEST 百名店」に選ばれ続けました。しかもそれを家業の店として成し遂げています。創業者は和食の板前で、1989年に開業。息子の木原修一氏は東京の大学に進み、関東の焼肉店を食べ歩いたすえに鹿浜の「スタミナ苑」——各掲載ページの言葉を借りれば、かつて総理大臣も行列した伝説の店——を修業先に選びました。支店を出すのではなく故郷へ帰る、という約束のうえで。修業は8年、最後の1年は店主の求めで延長し、2016年4月にここを継ぎました。
味わうもの
30か月肥育の黒毛和牛の雌を仕入れ、すべての肉を自ら手切り・筋切りする——常連がやわらかさの理由として挙げるのはこれです。タレは師匠のレシピに手を加えたもの。看板はミックスホルモン——5種の内臓の盛り合わせで、塩がおすすめ——と、スタミナ苑を知る人ならすぐ分かる牛モツの味噌煮込みです。おまかせコースは3つ、いずれも税込でサービス料なし。定番8,800円(10品、事前予約不要)、尾崎牛の入る特上15,400円、そしてプレミアム22,000円——「井とうの全て」であり、店に刺し系の品がない中で唯一センマイ刺の付くコースです。上の2つは要予約。単品は上タン塩や厚切りのハラミから、1万円のA5上ロース1枚まで。コースはテーブル全員同じ品数で、苦手な食材やアレルギーは予約時に申し出ます。特上コースに飲み物2杯で1人15,000円ほど、という声があります。
予約の実際
日本語の電話(0972‑24‑3425)の店で、受付期間が決まっています。毎月1日から、翌月末までの日程が開く——9月1日の電話で10月31日までのどの夜も押さえられます。食べログにはお店自身の注記として、InstagramのDMと予約代行サービス経由の予約は不可とあります。一休には3コースのリクエスト予約が載っており、2026年に1か月前に一休で取ったという口コミもありますが、お店が名指しする窓口は電話です。公式サイトによれば、電話がつながりやすいのは10:00〜12:00と13:00〜17:00で、営業中は出られないこともあります。2025〜2026年の口コミは1か月前の予約が標準で、当日のコース予約は受け付けていません。
ルールより大事な実務が2つ。第一に20時前の来店——タンやハラミが品切れになり取り置きもしないため、遅い時間の予約はお店が勧めていません(特上系と尾崎牛はコースと一緒なら取り置き可)。第二に、一休には前日から100%のキャンセル料の記載があります。店内は広く——テーブル、座敷、16名までの個室——お子様は年齢を問わず歓迎で、2025年には1人客もコースで迎えられています。当デスクが承る場合は受付期間内に日本語で電話し、コースとアレルギーを確定し、席に着いたときに良い部位がまだ残っている早い時間を押さえます。
こんな方に
大分の東海岸を南下する旅——別府や臼杵から佐伯へ、さらに宮崎へ——で、抽選なしにこの地方でもっとも評価された食卓に着きたい方。そしてスタミナ苑の名を知り、東京で並ぶよりその系譜を大分の値段で食べたい焼肉好きに。



