別府は日本一の湧出量を誇る温泉地。立ちのぼる湯けむり、「地獄」の池、砂湯の町ですが、 2021年まで、飛行機に乗ってまで訪れるカウンターは存在しませんでした。 廣門泰三は1982年、この町に生まれ、高校卒業後に大阪の三つ星料亭「柏屋」へ。 「そばの神様」と呼ばれる達磨・髙橋邦弘のもとでそば打ちを修め、 2016年から2020年まで銀座の二つ星「しのはら」で二番手を務めたのち、故郷に戻りました。 別府湾を望む堀田の山あい、石庭に面した8席。 「一流になるのに都会での修業は要らない」という信念のもと、自身も3人の弟子を育てています。
味わうもの
軸にあるのは、みずから**「水揚げからゼロ時間」**と呼ぶ考え方。 海水につけたまま港から運ばれ、直前まで生きている魚 — 鮎、蛸、海老はときに動いたままの姿で見せられます。 白身は皿の文様が透けるほど薄く引く。輸送のあいだに失われる食感ゆえ、東京には存在しえない一皿です。 名物の鱧は、通常の骨切りを行わず、小骨を一本ずつ抜く仕立てで春から秋まで。 髙橋門下で会得した手打ちそばがコース中盤に登場し(そばアレルギーに対応できない理由です)、 冬にはふぐの調理師免許も活きます。素材はほぼすべて大分と九州。 開業5年足らずで、食べログアワード シルバーを2025年・2026年と連続受賞しています。
予約のリアル
すべての枠が一斉に開きます。毎月1日の10:00(日本時間)、3か月先までの席が、オンラインのみで。 そして細かな決まりごと — お一人につき月1回まで、お子様は小学生以上、10分前の到着必須 (20分の遅刻でキャンセル扱い)、キャンセル料は7日前から30%、前日からは100%。 日曜・月曜は不定休。まさに東京のデスクの出番です。 解放の瞬間に張りつき、日本語の注意書きをすべて読み込み、 月の途中でキャンセルが出れば、日本語の電話一本で押さえにいきます。
こんな方に
別府の地獄めぐりと砂湯を軸に温泉の旅程を組み、食事も湯に負けない一席にしたい方へ。 そして、魚が獲れて数分、家賃が銀座でないとき、銀座水準の料理人が何をつくるのかを確かめたい方へ。



