ジャーナル

ミシュラン、系譜、そして日本の名店の仕組み

東京のデスクからのフィールドノート⁠——実際に予約できるのはどの店か、その方法、カウンターの背後の歴史、そして現実的な入り方。日々その電話をかける者が綴ります。

18本の記事

食材と季節

麹と、和食を支える発酵

和食を和食らしい味にしているもののほとんどは発酵を経ており、その多くは麹を使っています。麹菌(アスペルギルス・オリゼー)は、2006年に日本醸造学会が「国菌」に認定したカビです。日本酒、味噌、醤油、みりんは麹から生まれ、納豆、漬物、鰹節、鮒ずしも発酵食品です。酒蔵、味噌蔵、そしていくつかの料理店で、産地ならではの発酵の味を体験できます。

食材と季節

旨味と出汁⁠——日本の「第五の味」の科学

旨味⁠——第五の基本味⁠——は1908年、東京の化学者・池田菊苗が昆布出汁からグルタミン酸を単離し、その言葉を生み出したことで発見されました。日本料理の基礎となる出汁は、精密な旨味の抽出です。昆布がグルタミン酸を、鰹節(燻してカビ付け熟成させた鰹の削り節)がイノシン酸をもたらし、この二つの化合物は互いの感じられる強度を数倍に掛け算します⁠——澄んだ吸い物が深遠な味になる相乗効果です。旨味を理解することは、日本料理がバターもクリームも強い香辛料も使わずに深みへ到達する理由を解く鍵です。

食材と季節

神戸牛・松阪牛・近江牛⁠——日本のブランド和牛を比較する

和牛のブランドは、全国共通の格付け制度の上に重ねられた地域認証です。神戸ビーフは兵庫県産の但馬牛血統で厳格な霜降り基準を満たしたもの。松阪牛は三重県で未経産の雌牛を伝説的な忍耐で肥育。滋賀の近江牛は四世紀の歴史を持つ最古のブランドです。飛騨・米沢・宮崎・佐賀など数百のブランドが同じ水準で競い合い、ブラインドテイスティングでは序列がしばしば入れ替わります。旅行者の鉄則⁠——ブランドより等級・部位・調理が重要であり、地域ブランドをその産地で食べることが日本の牛肉をいちばんお得に楽しむ方法です。

食材と季節

はじめての日本酒⁠——ラベルの読み方と上手な注文の仕方

日本酒のラベルが答えているのは、二つの問いです。米をどこまで磨いたか、そして醸造アルコールを加えたか。吟醸は米粒の60パーセント以下が残っていること、大吟醸は50パーセント。純米は米、水、麹、酵母のみということ。温度は道具であって序列ではありません。レストランでは好みを伝え、地元の一本を頼み、カウンターを信頼してください。

食材と季節

日本の地方鍋⁠——鮟鱇、猪、どじょう、馬

東京で最も古いレストランは鮨のカウンターではなく、鍋の店です。神田の鮟鱇は1830年から、両国の猪は1718年から、浅草のどじょう、旧吉原の大門の馬、横浜の牛は1868年から。大半は11月から3月に営み、大半は日本語の電話で予約します。

食材と季節

ふぐの季節⁠——日本の河豚を、安全に、美味しく

ふぐは冬の食べ物です⁠——おおむね11月から2月、とらふぐが最良になり白子が現れる時期⁠——そして日本で最も厳格に規制された食品です。調理できるのは免許を持つ職人だけで、飲食店で出るふぐによる事故は現代ではほとんどありません。定番コースはてっさ(薄造り)、てっちり(鍋)、唐揚げ、焼き白子、ひれ酒。ふぐの本場は山口県下関で、1888年に山口県がふぐ食を解禁した際、日本で最初にふぐ料理の公許を得た春帆楼が今もその象徴です。東京の老舗ふぐ屋なら、遠出せずに味わえます。

食材と季節

日本の蟹の季節⁠——香箱・越前・松葉と、食べるべき場所

日本海のズワイガニ漁は毎年11月6日に解禁されます。雄は越前蟹(福井)・加能蟹(金沢)・松葉蟹(山陰)などの地域ブランドで3月20日頃まで。卵を抱えた小さな雌・香箱蟹は12月末までしか獲れず、日本の食で最も短く、最も熱狂的に待たれる季節の一つです。金沢から福井にかけての北陸海岸が食べるべき王道で、蟹専門の料理旅館から金沢のおでんカウンターまでが舞台になります。

食材と季節

秋刀魚⁠——日本の秋の味と、食べるべき場所

秋刀魚は日本の秋を定義する魚で、群れが北海道から三陸沖を南下する9月〜11月頃が旬です。定番は塩焼き⁠——一尾丸ごと、ほろ苦いはらわたごと、大根おろしとすだちと醤油で⁠——落語の演目や東京の祭りまで持つ愛されぶりです。この十年で漁獲が急減し、かつての安価な大衆魚は初秋のイベントに変わりました。狙うべきは、北海道や三陸の港に揚がる、その年最初の脂ののった秋刀魚です。

食材と季節

鱧⁠——京都の夏の魚と、骨切りの包丁

鱧は京都を代表する夏の魚です。最初の旬は6月ごろに始まって盛夏まで続き、秋に二度目の窓があります。細かな小骨のため、皮を切らずに身に包丁を入れる骨切りが欠かせません。京都と大阪で、梅肉を添えた鱧の落としを召し上がってください。

食材と季節

鰻と土用の丑の日⁠——日本の夏の鰻の伝統

土用の丑の日は、国じゅうが焼いた鰻を食べる日本の真夏の「丑の日」で、2026年は7月26日(日)に当たり、二の丑はありませんでした。関東は背開きの鰻を蒸し、関西は腹開きの魚を炭火でじかに焼きます。7月の混雑を外して予約を。

食材と季節

鮎⁠——日本の川の夏の魚、そしてどこで食べるか

鮎(英名 sweetfish)は日本の夏を象徴する川魚で、6月の漁の解禁から盛夏にかけてが旬です。古典的な調理法は塩焼き⁠——炭火で一尾まるごと塩をして焼き、蓼酢とともに食べます。懐石の店や川辺の料亭で探すか、長良川で鵜飼を見物してください。

食材と季節

寒鰤(かんぶり)⁠— 冬の天然ブリと、その名産地

寒鰤とは、冬の寒さのなかで獲れる天然ブリのこと。魚がもっとも重く濃厚な脂をまとう時季に獲れます。旬はおよそ12月から2月にかけて最盛期を迎えます。日本海に面した富山湾と北陸沿岸一帯がもっとも名高い産地で、刺身、寿司、炙り、そして冬の定番であるぶりしゃぶとして味わわれます。この冬の脂こそが、寒鰤を並のブリと分かつものです。

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