京都と金沢を巡り終え、「次に本気の日本料理を食べるならどこか」と尋ねる旅行者に、名古屋で私たちが返す答えがせき根です。愛知で訪問者が実際に座れる懐石はどこか——2019年、ミシュランが唯一発行した愛知・岐阜・三重版で、昭和区南山の丘に建つこの小さな店は、二つ星を獲得しました。食べログの「日本料理 EAST 百名店」にも2023年・2025年と選ばれています。それでいてホテルにも繁華街にもありません。いりなか駅と八事駅のあいだ、住宅地の低層ビル1階、店先に駐車場4台。ご主人と女将さんが、ふたりで店を切り盛りしています。
味わうもの
季節のおまかせ一本、¥24,200(税込)から、サービス料は別途。地域のエリアガイドは、店主・関根滉二氏を東京で修業したのち名古屋に腰を据えた料理人と紹介し、その料理は「モダンな手つきの懐石」と評されることが多い献立です。店は献立を公表していませんが、ある客が記録した12月の夜は、鮪と白子の八寸に始まり、鮑を添えたあん肝真薯、ふぐ、牛しゃぶ、鴨鍋を経て蟹ご飯へ、締めは葛切りと栗のアイスでした。魚と野菜が主役。アレルギー対応は卵・乳・えび・そば・かにの5品目のみで、予約時の申告を求められます。
予約の実際
ルールは公式サイトに一行で書かれています。完全予約制、お電話のみ、受付16:00〜21:00、オンライン予約なし。予約代行サービスの一覧には「毎月最初の営業日に、3か月後の月末までを受付」と記録され、客の証言も一致します——3か月前に電話で取れた人、1か月前に席が見つかった人、常連の紹介で1席を譲ってもらった人。夜は一回転、18:00〜21:30で入店は19:00まで、日曜・月曜は定休です。
電話は日本語のみ、しかも受付は夕方から夜——海外の時間帯からは掛けにくい時間です。そこが当デスクの出番です。解禁日に日本語で電話し、ご希望日を伝え、カウンターか個室かを確定します。1名利用の可否、お子様、キャンセル規定は店として公表していません。電話の際に私たちが確認します。
こんな方に
東京と京都のあいだで名古屋に一泊し、ホテルの食事ではなく本格的な懐石を一夜だけ味わいたい旅行者に。宴会場より、夫婦で営む6席のカウンターを好む方に。帰りはタクシーを——21時を過ぎると静かな住宅地です。



