味噌ラーメンはいまや日本全国で食べられているが、その始まりは札幌のある一軒の厨房にあった。元・南満州鉄道の社員であった大宮守人が、1950年に屋台として味の三平を始め、1954年に味噌ラーメンを考案。1955年に雑誌『暮しの手帖』に取り上げられたのを機に、全国的な名を得るまでになった。1968年には南1条西3丁目、大丸藤井セントラルビルの4階へ移り、いまもそこで営みを続けている。これこそが源流の一杯であり、ほかのあらゆる味噌ラーメンが受け継いだ元となる料理だ。
いただくもの
1954年、初めて味噌を麺にこう合わせた厨房から生まれる、オリジナルの札幌味噌ラーメン。その歴史を思いながら味わうに値する一杯である。地方のバリエーションではなく、まさに起点そのもの。そして今なお、多くの旅行者が素通りしてしまうであろう繁華街のビル4階で供され続けている。
予約なしで訪ねる
ここに予約はない。列に並び、順番に席へ案内される。そして4階という住所は、少々見つけにくい。ガイドや通訳、あるいはただこの行列を知る誰かが、その役割を果たすのはまさにここだ。正しい階まで案内し、待ち時間を抜け、最初の一杯をこの店の最良の姿で味わえるよう導いてくれる。価値は、席を確保してもらうことにではなく、たどり着くことそのものにある。
こんな方へ
歴史の源流でそのラーメンを味わいたい旅行者。そして、4階の行列に一人で臨むよりも、このビルを、この列を、そして何を頼むべきかを知る同行者とともに訪れたいと願う方へ。



