東華菜館はレストランであると同時に、ひとつの建築でもあります。四条大橋のたもと、鴨川西岸に建つスパニッシュ・バロックの名建築で、1926年に西洋料理店「矢尾政」として竣工しました。設計はウィリアム・メレル・ヴォーリズ — 彼が手がけた唯一のレストラン建築であり、今なお1924年製のオーチス社製エレベーターが稼働しています。これは日本で現存する最古の実用エレベーターといわれています。
味わうもの
戦後の1945年、于永善がこの建物を北京料理店として再開し、以来この店が供するのは北京料理です。装飾豊かな川沿いの部屋の中で料理が供されます。料理はこの舞台と主役を分かち合うもの — もっとも求められるのは、窓の下に川が流れる鴨川側の席です。壮麗な内装を独占したい方には個室もご用意されています。
建築
ヴォーリズによるファサードは京都の近代史を物語る一片であり、手動式のオーチス社製エレベーター — 一世紀を経てなお客を上階へと運び続けます — は、到着そのものを食事の一部へと変えてくれます。稼働する骨董品に乗って席へ向かえるレストランは、世界を見渡してもごくわずかです。夕暮れ時に川沿いの席に腰を下ろせば、鴨川、橋、そしてバロックの石造りが、あとの演出のほとんどを担ってくれます。
こんな方に
街をその建築から読み解く旅行者に。ここでは建築、エレベーター、そして川こそが予約の理由であり、それに見合う懐の深い北京の厨房が控えています。



