圓堂の始まりは1885年 — 明治18年。祇園のお茶屋、すなわち芸妓が客をもてなす座敷として生まれ、後にその部屋々を料理へと明け渡しました。この来歴が建物を語ります。建仁寺へと石畳が上る八坂通に、三つの邸が連なる数寄屋造り — 素木と紙の、茶の湯の建築です。あなたは140年のもてなしの建築のなかで天ぷらを食べることになり、揚げの仕事は、濃厚さではなく抑制をもってその部屋に応えます。
いただくもの
京野菜と山の幸、そして近海の魚介 — 北は若狭湾、西は明石と瀬戸内海、いずれも海を持たない都から朝のうちに届く距離です。衣は素材の輪郭を保つほどに薄く、これは京の調べで奏でる天ぷら。歯ざわりではなく、素材がコースを運びます。カウンターでは鍋から一品ずつ、個室では同じコースが盛り付けられて届く — カウンター(サービス料13%)と個室(18%)の料金が分かれているのは、それが別の体験だからです。
予約の実情
圓堂は年中無休で、東山の最上位クラスとしては珍しく、電話に加えてTableCheckでのオンライン予約を受け付けています — つまり扉そのものは問題ではありません。希少さは内側にあります。2〜14名の個室に対し、カウンターは14席、お座敷カウンターは6席。しかも受付のない三つの邸に分かれた家で、係の方が予約の入った棟の前で迎えてくれます。都合のよい時間にカウンターを取る、アレルギーを伝える、小さな子ども連れの家族に部屋を設える — それはフォームにはできず、五分の日本語の電話にはできる、席単位の相談ごとです。
こんな方へ
土地の記憶とともにある天ぷらを — 元お茶屋の祇園の家、近海の魚、京野菜。清水やいつも歩いていた小路から歩いてすぐの場所で、大都会のカウンターの演出ではないものを求める方に。



