鮨人は日本海側でもっとも予約の取りにくい鮨の名店のひとつであり、こちらはその金沢別邸——街の夜の街・片町に構えた八席である。カウンターはこの店ならではの流儀で仕事をする。技巧を誇るのではなく抑制を利かせ、その日最良の北陸の魚を一貫ずつ読み解き、けれん味の代わりに静かな説得力を湛える。
味わい
おまかせは、決まった品書きではなく季節に歩調を合わせて進む。日本海の冬こそがその頂点だ。北陸の湾に育つ半透明の白海老、脂がにじむ寸前まで炙った喉黒、そして冬の寒鰤がもっとも豊潤に脂を纏う時季。魚はまず何より北の地物である。
カウンターと店内
八席、夜のディナーは17:30と20:00の二回転、スマートカジュアル、日曜・月曜定休。小体な店ゆえかなり先まで予約で埋まる。店全体を最大20名までの貸切にすることもできる。金沢駅からはタクシーで7〜10分。
こんな方へ
兼六園と日本海の冬の食卓を目当てに金沢を巡る旅人で、確かな血筋を持つ目的地となる一軒のカウンターを求め、店の流儀に沿って開かれる予約に納得のいく方に。



