名店の多くは、あなたを都会へと呼び寄せる。だが笹元は、海へと誘う。房総線の果て、鴨川の地で、この家族のカウンターは、店の目の前に広がる海岸で水揚げされた魚だけを頼りに、その名を築いてきた。
いただくもの
店の看板は元祖焼き寿司。地魚の皮目を鴨川の炭で炙ってから握りに仕立てる、この店ならではの一貫で、東京のカウンターでは決して出会えない技だ。それを軸に、市場のリストではなく房総のその日の漁に合わせて品書きが移ろってゆく。
店のたたずまい
1977年から家族で営む笹元は、私たちが普段集う都会のカウンターよりも大きい。1階のカウンターと小上がりの畳、そして2階には少人数から20名までの個室が備わる。まさに海辺を目指す一軒であり、海沿いのドライブがそのために組まれるような場所だ。
訪れるには
安房鴨川駅から徒歩5分、東京からはおよそ2時間。予約は電話または日本語のサイトから。その日のラストオーダーは、船から揚がるものによって前後する。



