長崎は幾世紀にもわたり、日本が世界へと開かれた唯一の窓であり続けました。その 歴史は、この地の食卓にもはっきりと刻まれています。卓袱料理——和・華・蘭の 影響が大皿の上で出会う宴の料理——は、まさにこの街が生んだ独自の食文化であり、 花月はそれを歴史そのものの内で供します。この料亭は、1642年に開かれた丸山遊里の 名楼「引田屋」の跡地に立ち、1960年にはその敷地が長崎県の史跡に指定されました。 完全予約制のこの店で予約するということは、単なる一食を予約する以上の意味を 持ちます。
いただくもの
卓袱料理を、本来あるべき姿のままに。客が円になって大皿へと手を伸ばし、長崎の 過去に織り込まれた和・華・蘭の三本の糸が、ひとつの卓に並べられます。昼は ¥8,000から¥13,000、卓袱のフルコースは¥15,000ほどから。その場の格式にふさわしく、 個室を含む座敷にて供されます。
部屋とその歴史
この建物は、その表面の一つひとつに物語を宿しています。「龍の間」の柱には、 坂本龍馬が残したと伝わる刀傷が刻まれ、「月の間」からは、勝海舟が愛したと される庭園を望みます。館内には史料館「春光館」があり、龍馬直筆の書などを 収蔵しています。ここで食事をすることは、いわば幕末の年月を収めた博物館の なかで卓を囲むことにほかなりません。
こんな方へ
長崎の卓袱料理を、この街の異国交流の歴史がまるごと部屋に書き込まれた場で 味わいたい方、そして料亭の求めに応じてあらかじめ予約をなさる方へ。



