毎年7月、土用の丑の日には日本中が鰻を食べる。だが石ばしは — 東京がこれまで擁したごく僅かなミシュラン星付き鰻店の一軒でありながら — 休業する。四代続く一家は、これを鰻の供養の日と呼ぶ。そのひとつの所作が、焼夷弾の空襲を生き延びた煉瓦塀の奥に佇む1910年創業のこの店のすべてを物語っている。主役は鰻であり、鰻は儀式をもって遇される。
供されるもの
鰻は予約した時点で決まる — 注文を受けてから生きたまま割き、白焼きにし、小一時間かけて蒸し上げ、備長炭の上で、創業以来継ぎ足してきたタレをまとわせて焼き上げる。そして、店が一世紀にわたり使い続けてきた輪島塗の重箱に納めて供される。この待ち時間こそが儀式である。利き酒師の資格を持つ若女将が、まさにこの一時間のために二、三十本の銘柄を絶えず入れ替え、百年を超える糠床から出した漬物とともに供する。店の異端の主張は、ためらいなくこう言い切る — 鰻の本当の旬は夏ではなく冬だ、と。
のれんの視点
東京の名だたる鰻店には、行列があり、アプリがあり、あるいはその両方がある。石ばしにあるのは一本の電話と、鰻をあらかじめ決めておくという一つの流儀だけだ — 計画を立てる者のために築かれ、飛び込み客には冷淡で、星付きでありながら海外の客にはほとんど知られていない。椿山荘の庭園と、神楽坂で過ごす夜との間に挟む長い昼食として、これはほぼ完璧である。
こんな方へ
鰻の求道者。緩やかに味わう贅沢を好む旅人。そして「一年で最も忙しい日に、敬意を込めて休む」という一文を読んだ瞬間に、席を求めたくなるすべての人へ。



