おまかせ(お任せ)は「あなたに任せます」という意味です。日本の飲食店では、客は注文をしません。料理人がその日いちばん良いものからすべての品を決め、自分の順番で出し、一人ひとつの定額を請求します。寿司カウンターのものがいちばん有名ですが、おまかせは注文のしかたであって、料理の名前やジャンルではありません。
解禁カレンダーに載る東京の寿司カウンターでは、2026年の夜のおまかせはおおむね1人¥20,000〜40,000です(2026年10月時点)。昼はそれより安く、最高峰の店は¥50,000以上かかります。何が出るのか、どのくらい時間がかかるのか、会計に何が加わるのか、どうふるまえばよいのかを、以下で説明します。
おまかせとはどういう意味?
この言葉は「委ねる」を意味する動詞「任せる」から来ています。カウンターでこう言えば、食事を料理人に委ねることになります。寿司カウンターなら板前です。板前はその朝いちばん良い状態で届いたものを、自分が食べてほしいと思う順番で出します。
実際には、日本の予約の取りにくいカウンターのほとんどはおまかせのみです。選ぶためのメニューはなく、料金がそのままコースです。その反対が、一貫ずつ注文する「お好み」で、町の寿司屋の中には今もこれができる店があります。
おまかせの食事はどう進む?
寿司カウンターでは、料理人が正面に立ち、一貫ずつ出していきます。典型的な夜の流れは次のとおりです。
- つまみ:小皿がいくつか。刺身、焼き物や蒸し物、季節の名物が多いです。
- 握り:ふつうは淡白で脂の少ない魚から始まり、濃厚で脂ののったものや漬けへ進みます。およそ10〜15貫がよくある数です。当社の記録には、小皿7〜8品と握り12貫と説明している店もあれば、小皿4〜5品と握り約10貫という店もあります。
- 締め:巻物、玉子(甘い卵焼き)、味噌汁。
一貫ずつ、置かれたらすぐに食べてください。シャリの温度も設計の一部で、料理人はあなたに合わせて次の一貫の間合いを計っています。
全員が同時に始めるカウンターが多くあります。 8席や10席のカウンターでは、一晩に2回、開始時刻を決めて営業することがよくあります。17:00と20:00、あるいは17:30と20:30が一般的で、全員に同じ一貫を同じ瞬間に出します。夜の食事がたいてい約2時間かかるのも、遅れて着くとすでに進んでいる食事に途中から加わることになるのも、このためです。
東京のおまかせはいくら?
以下の価格帯は、解禁カレンダーとコレクションに載る店について当社が記録している価格(2026年10月時点)をもとにしています。価格は1人あたり、料理のみです。
| 価格帯 | 昼 | 夜 | 当社の記録にある例 |
|---|---|---|---|
| 手頃な店(多くは都心の外) | — | ¥15,000〜20,000 | 板橋の鮨まつ本:約30品で¥16,500のコース1本 |
| 中心価格帯(名店の多くがここ) | 約¥6,600〜22,000 | ¥20,000〜40,000 | すし いわお:昼¥6,600〜9,900、夜¥25,000+サービス料10% · 鮨さいとう 麻布台:昼¥15,000、夜¥30,000(税別) |
| 最高峰の店 | ほとんど出さない | — | — |
| すきやばし次郎 | — | ¥88,000 | すきやばし次郎(2026年の価格) |
| 東京以外(コレクション) | 約¥8,800〜16,500 | ¥15,000〜30,000 | 金沢の鮨 みつ川:夜¥19,800 · 松山のくるますし:¥27,500 |
この表からは見えないことが2つあります。1つめは、昼が必ずしも軽い食事ではないことです。夜と同じおまかせを同じ価格で昼に出す店もいくつかあれば、短めの握りのコースを出す店もあります。たとえば銀座の鮨 いしやまは、昼が¥16,500または¥22,000、親方の夜のおまかせが¥38,500です。料金はTableCheckの掲載による目安です(2026年10月時点)。2つめは、同じ店でもカウンターによって価格が違う場合があることです。二番手の料理人のカウンターは、親方のカウンターよりずっと安いことがあります。
懐石・天ぷら・焼き鳥まで含めた同じ内訳は、日本の高級店の料金をご覧ください。
会計に何が加わる?
- 税金。 ほとんどの店は10%の消費税込みの価格を示していますが、税別で示す店もあり、どちらかはメニューや予約ページに書かれています。
- サービス料。 加えない店も多く、10%を加える店もあります。店が決めていて、規約に書かれています。
- **飲み物。ペアリングがある店では別料金です。
- 予約手数料。 OMAKASEなど一部の予約サイトでは1人数百円の手数料がかかり、オンラインで予約すると全額を前払いで受け取る店もあります。
- チップ:なし。 日本の外食にチップの習慣はありません。日本でチップは必要かをご覧ください。
おまかせは寿司だけ?
いいえ。おまかせが表すのは何が出るかではなく誰が決めるかで、日本の飲食店のほとんどの形式におまかせがあります。
- 天ぷらのカウンターでは、目の前で一品ずつ揚げます。ミシュラン二つ星(ミシュランガイド日本 2026)の銀座のてんぷら 近藤では、夜のコースは¥22,000、¥27,500、¥33,000です。料金はTableCheckの掲載による目安です(2026年10月時点)。
- 焼き鳥店では、こちらが止めるまで一本ずつ焼いて出します。
- 懐石や割烹のカウンターでは、季節の小さな料理が順に出ます。懐石とはと懐石とおまかせの違いをご覧ください。
ただし海外ではこの言葉が寿司カウンターの代名詞になっていて、「東京でおまかせ」を予約するといえば、ほぼ必ず寿司のことです。
おまかせのカウンターでの作法は?
- 時間どおりに着く。 全員が同時に始めるので、席に着いていなくても最初の品は出ていきます。
- 食べられないものは、カウンターではなく予約の時に伝える。 魚はあなたが着く前に仕入れ、仕込んであります。
- 香水はつけない。 香水を控えるよう頼む店が多くあります。香りは8席のカウンター全体に届きます。
- 一貫ずつすぐに食べる。 できれば一口で。手でも箸でもかまいません。
- 写真は手短に、静かに。 迷ったら尋ねてください。撮影できない店も少しあります。
- 子ども連れなら年齢の決まりを確かめる。 年齢制限を設けている店は多く、赤坂の鮨 みうらは18歳以上、神田錦町 鮨 たか晴は13歳以上です。
お願いごとが禁じられているわけではありません。シャリを少なめに、わさびを多めに、好きな魚を、といったことはたいてい頼めます。銀座 鮨青木はまさにそうした注文を歓迎していて、グループ全員に同じおまかせを出す店でもあります。この形式で許されないのは、コースを書き換えることです。詳しくは寿司カウンターの作法をご覧ください。
おまかせはなぜこの料金と予約のしかたなの?
当社のグループは東京で飲食店を運営しており、予約デスクは毎日店に電話をかけています。カウンターの内側から見ると、決まりのほとんどは1つの事実から来ています。コースの食材は、あなたが着く前に仕入れてあるということです。
- 料金が1つで、前もって決まっているのは、料理人がその朝、決まった人数分を仕入れるからです。コースが決まっているからこそ、8席のカウンターでも最良の魚を仕入れて、半分を捨てずに済みます。
- キャンセル料が早くからかかるのも同じ理由です。多くの店では、前日のキャンセルで50%、当日のキャンセルで全額がかかります。厳しい店は1週間前からかかります。空いた席は、すでに仕入れた魚です。よくある規定はキャンセルのガイドにまとめています。
- アレルギーは予約の時に伝える必要があるのは、コースが営業前に組み立てられ、一部は仕込まれているからです。
- 開始時刻をそろえることで、一人の料理人がすべての客にちょうどよい温度で出せます。カウンターが何より遅刻を嫌うのもこのためです。
東京のおまかせはどう予約する?
とくに取りにくい店は、決まった日に予約を受け付け始めます。毎月、毎週、あるいは何か月も先の同じ日付というように、日本語の電話や、OMAKASE・TableCheck・一休・食べログなどのサイトで受け付けます。各店の解禁日時は解禁カレンダーに、予約サイトの説明は東京のおまかせ予約ガイドにまとめています。
ご自身で電話をかけたくない場合は、予約デスクが日本語で席をリクエストします。コレクションの店は1席¥6,000、それ以外の店は1席¥12,000で、席を確保でき、お客様が承認した場合にのみご請求します。来店するご本人の名前でしか予約を受け付けない店は、来店するお客様のお名前で依頼をお受けします。店が代理での手配を断った場合はお知らせし、料金はかかりません。すきやばし次郎は海外のお客様をホテルのコンシェルジュ経由でのみ受け付けるため、依頼をお受けしていません。


