おまかせのカウンターは、小さくも緻密に振り付けられた一つの舞台であり、 客もまたその演者の一人です。以下のルールはどれも堅苦しさのためのもの ではありません。職人の呼吸を保ち、ほんの数秒だけ最高の状態にあるシャリ を敬うためのものです。ここに、本当に大切な十二を挙げます。
間合いとシャリ
1. 握りは出された瞬間に食べる。 シャリは体温ほどの温度で供され、 すぐに冷めて乾き始めます。手早く一枚撮るのは構いません。話に夢中になって 一貫を置き去りにする——それこそが、寿司職人が目に見えて心を痛める唯一の ことです。
2. できるだけ一口で食べる。 握りは一口で食べきれるように作られて います。半分に噛み切ると、シャリが崩れ、残りの半分が皿の上でほろほろと 崩れてしまいます。
3. 手でも箸でも——どちらも正しい。 職人自身が公にそう言います。 握りはもともと手でつまむ屋台の食べものでした。刺身は箸でいただきます。 心地よいほうを使いましょう。
醤油と味付け
4. シャリではなくネタにつける。 一貫を返して、魚の面だけを軽く醤油 に触れさせます。シャリを浸すと崩れてしまい、職人がすでに施した味付けを かき消してしまいます。
5. 下味を信じる。 本格的なカウンターでは、一貫ずつ煮切りのひと刷毛、 ひとつまみの塩、あるいは柑橘で仕上げられています。そのまま食べるよう職人 が言うなら、醤油には一切手を伸ばさないこと。
6. わさびはそのままに。 職人はすでにネタとシャリの間に適量を挟んで います。わさびと醤油を溶いて混ぜるのは回転寿司の日常の習慣であって、 本格的なカウンターのものではありません。
職人に委ねる
7. おまかせに流れを委ねる。 おまかせとは、職人が選ぶことを信じると いうことです。順番は淡白なネタから濃厚なネタへと意図をもって進みます。 自分の注文を言い出したり、先へ飛ばすよう求めたりしてはいけません。まず その形式を理解したいなら、おまかせとは何か をお読みください。
8. アレルギーや苦手なものは予約時に伝える。 献立は事前に組まれ、 仕入れられています。一週間前に伝えれば、カウンターは献立を組み直せます。 当日の不意打ちは、食事を早く切り上げさせかねません。
9. カウンターと歩調を合わせる。 職人はあなたの皿を見て、準備が 整ったところで次の一貫を出します。長く残しすぎても急ぎすぎても、 職人が店全体に設けている調子を乱してしまいます。
空間を分かち合う
10. 強い香水や香りつきの乳液は控える。 これは俗説ではありません。 名高い寿司屋は予約規定に明記しています。カウンターでの食事は半分が香り であり、強い香りは周囲の誰にとっても台無しにしてしまいます。
11. 写真は素早く控えめに。 多くのカウンターは自分の皿を手早く一枚 撮ることは許しますが、フラッシュ、動画、そして断りなく他の客や職人を 画面に入れることは避けましょう。
12. 無断キャンセルは決してしない。 カウンターはあなたが訪れる前に 魚を仕入れ、寝かせています。連絡なく予約を反故にするのは最も重い違反で あり、最高の店が紹介制の陰へと退いてしまった直接の理由でもあります。
この十二は、日本のレストランでの作法 で扱うより広い慣習とも重なり合い、合わせて一つの考えに行き着きます。 カウンターは分かち合うものであり、あなたの役割はその呼吸を保つこと。 うまく演じれば、最高の扉は開かれ続けます。