日本への食の旅を計画すると、ほとんどの人が二つの数字に出会います。ミシュランの星の数と、食べログの点数です。一見、同じものを測るライバル同士に見えますが、そうではありません。それぞれが実際に何を測っているのか、そしてなぜこれほど食い違うのかを知っておくと、日本でおいしい店を選ぶのにとても役立ちます。
二つのシステム、二つの目的
ミシュランは厳選されたガイドです。匿名の調査員がレストランを訪れ、あえて選び抜いた少数の店に、ゼロから三つまでの星を与えます。星とは、皿の上の料理に対する判断であり、一貫した基準に照らしてプロが下したものです。
食べログは日本で最も利用されている公開データベースで、一般の利用者がレストランを1.0から5.0で評価します。専門家の審査というより、多くの人の評価の集まりに近く、ミシュランが扱わない何十万軒もの店を網羅しています。
それぞれの尺度の読み方
- ミシュランの星 — 一つ星はそのカテゴリーで優秀、二つ星は遠回りしてでも訪れる価値あり、三つ星はそのためだけに旅する価値ありを意味します。掲載数は意図的に少なく保たれています。
- 食べログの点数 — 採点曲線は厳しく、上位ほど密集しています。詳しくは食べログの点数が意味するものをご覧ください。目安として、3.5以上は優秀、4.0以上は最上級であり、全国でも数百軒程度にとどまります。
- いちばん陥りやすい誤解は、食べログを欧米の五つ星アプリと同じように読むことです。3.7は評判の名店であって、平凡な店ではありません。
なぜ頻繁に食い違うのか
二つのシステムは、異なる人々が異なる基準で判定しています。だから食い違いは異常ではなく、当たり前のことなのです。
- ミシュランは一般客が現実的に予約できる店を好みます。名高い予約困難な店は、その料理が世界最高水準のままであっても、ガイドから外れることがあります。
- 食べログは、調査員が見落とすような小さなカウンター店や地方の名手を含め、地元に根強いファンを持つ店を高く評価します。
- 食べログはレビュアーの信頼度で重みづけしているため、海外のアプリによく見られる評価の水増しが起きにくくなっています。
その結果、ミシュランの星がなくても食べログでは高い点数の店があり、その逆もあります。
上級者のやり方:両方を見る
日本の目の肥えた食通は、この二つを補い合うものとして使います。ミシュランは厳選された候補リストを示し、食べログはより幅広い店、地元の評価、ガイドに載らない店を補ってくれます。日本のジャンル別百名店ランキングである食べログ百名店のような、毎年の選出リストもその一つです。星と食べログの高得点がそろう店なら、まず間違いありません。両者の評価が分かれる場合は、その差自体が店を知る手がかりになります。
二つの数字を同時に見る習慣がつけば、肩書きを追いかけるのではなく、日本で本当においしい店がどこにあるのかが見えてきます。どちらも正直で、しかし完全ではない、二つの物差しなのです。